教師の資格がない小学校担任

教師の資格がない小学校担任

私が小学4年生の頃、父の転勤で小学校を転校しました。

転校先の担任は細身でメガネをかけた浅黒の40代男性で、子供ながらに異様な雰囲気を感じました。

その先生は女の子に異常に優しく、こちらの意思とは無関係に会話をしたがりました。

その異様さが決定的だったのは、転校して半年ほどの給食の時間でした。

教室で担任の先生と生徒たちが一緒に食事をするのですが、その日もいつも通り給食当番の生徒たちが牛乳や食事の入ったお皿、パンなどを運んでいました。

そして給食当番の一人の男の子が先割れスプーンをみんなに配り始めました。

生徒の机は6人の班ごとに向かい合う形で設置されており、彼は班ごとにスプーンを配り、最後に先生の机に向かいました。

すると、それに気づいた先生が血相を変え「先生が一番だろッ!!!」とその子に激しく怒鳴りつけました。

突然のことに生徒全員が静まり返り、教室全体に緊張が走りました。

男の子は怯え、言葉が出ない様子でその場に立ち尽くしていると、再び先生の怒鳴り声とともに彼は蹴り飛ばされ教室の端に倒れこみました。

彼はすぐに起き上がり、泣きながら先生のスプーンを最初に配らなかったことを謝っていました。

しかし、私には先生の怒る理由が全く理解できませんでした。

あまりにも理不尽な理由で蹴られた彼が可哀想で慰めてあげたかったのですが、小学生の私にはあまりにも衝撃的な場面だったため恐怖で何もできませんでした。

その事件をきっかけに先生への不信感が強まりました。

その後クラスでは、少し障害のある女の子がいじめられていることが発覚し、何度も学級会で話し合いました。

結局いじめは改善されることはなく、遂にその教師は学校をクビになりました。

大人の事情か、先生が辞めた理由については公にされることはありませんでした。

その時の私の心情は、先生がいなくなりこれで安心して学校で過ごせるでした。

それ以降、私は担任の先生に恵まれ楽しく過ごすことができました。